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「世相・2015」 白い蝶

「白い蝶」
いまこそわかっただろう
自分らしくあろうとする
ささやかな願いでさえ
大きな力と戦わずして得られないことを

いまこそわかっただろう
現在への無関心は
心に雑草をはびこらせ
不服従の芽を根絶やしにすることを

いまこそわかっただろう
汗をかかずに得られる益は
生白い手をした凡庸な政治家の
隠された願望に投資されるだけなのを

いまこそわかっただろう
手品師がシルクハットから
ハトを取り出す手口で
平和から戦争が生みだされるワザを

いまこそわかっただろう
単調な日々に耐えられない弱さが
殺し殺される苦海でさえ
「ここでないどこか」への夢の扉と勘違いさせてしまうことを

いまこそわかっただろう
街で流れた血によって
大きな会社はふところを肥やし
子どもの涙で金を浄化する仕組みが

いまこそわかっただろう
一歩一歩深い気づきで歩まなければ
永遠と1日の誓いでさえ
たった70年で破棄されてしまうことを

いまこそわかったろう
いやな時代へと傾斜していく前には
弱きものに差し伸べられる手をうとましく思い
かぐわしい共生が物足りなくなることを

いまこそわかっただろう
豊かさへ不信の目を向け続けなければ
ふるさとを放射能で奪われるのを防ぐ手立ても
戦場に向かう兵士を阻む方策もなくなることを

怒号やののしりで
いやな時代を押しやることはできない
デモやプラカードでも
この不愉快な時代を遠ざけられないだろう

だけどまだ手遅れというわけではない
昔の詩人が詩ったように
それが過ぎ去る前に
気づかなければならないしるしがある

目覚めていよう
耳をすましていよう
みにくい影や猛々しい足跡が
身辺を乱さないかどうか

音楽をかけダンスをしよう
湖畔に櫂の音を響かせ愛を育もう
いやな時代はすべての美しいものへの
破壊と挑戦だから

心のうちに
思索ができる静かな森をもとう
自分への深い信頼からわきでた
自ずからの手だけで編んだ言葉を大切にしよう

つましく生き
旗色になびかず
ゴツゴツした手を愛し
財が尽きれば堂々と野垂れ死ぬ覚悟をもとう

白い蝶が飛ぶ
そのたおやかな翅は
海峡さえ渡る
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